こんにちは!
イラストキネマのオーナー、サオリです。
ご来館ありがとうございます。
濱口竜介監督作「ドライブ・マイ・カー」が第94回アカデミー賞・国際長編映画賞を受賞しました。
日本映画の受賞はこれで2回目、13年ぶりの快挙です。
ある日突然妻・音(霧島れいか)を亡くした舞台俳優で演出家の家福(西島秀俊)が、妻の残した秘密に向き合う…というあらすじの本作。
原作は村上春樹さんの短編小説集「女のいない男たち」に収録された同名小説です。
村上春樹さんといえば新刊発売日には本屋に人が押し寄せるほどの人気作家。
これまでにも「トニー滝谷」「ハナレイ・ベイ」などが映画化されています。
今回はその中から映画「ノルウェイの森」をご紹介します。
深く愛すること。
強く生きること。
このコピーは物語の本質をよく表していると思います。
ベネチア映画祭に出品された一方で「ひどい」という感想も見られる本作。
本当にそうなのか、キャストはどうだったのか、について書いてみました。
村上春樹原作「ノルウェイの森」あらすじ
高校時代に親友・キズキ(高良健吾)を自殺で喪ったワタナベ(松山ケンイチ)。
キズキの恋人だった直子(菊地凛子)に徐々に惹かれていくワタナベだったが、ある日大学で緑(水原希子)と出会い…というあらすじ。
村上春樹さん原作の「ノルウェイの森」は、国内累計発行部数が上下巻合計で1000万部を突破した大ベストセラーです。
日本だけでなく欧米、アジア圏などでも翻訳され、世界中で読まれています。
「初めて読んだ村上作品」として挙げる人も多いのではないでしょうか。
映画「ノルウェイの森」はキャストがひどい?
映画「ノルウェイの森」は上にも書いたように松山ケンイチさんや菊地凛子さんなど、有名俳優が出演されています。
漫画と違って小説は登場人物の顔が描かれることがないからか、違和感ある人はほとんどいませんでした。
試写会で行われたアンケートでも「キャストが合っていた」との声が多かったようです。
私もほとんどの配役は合っていたと思います。
特に松山さんは心に傷を負った人間特有の、どこかふさぎ込んでいる雰囲気をまとっていてとても良かったです。
が、中には「これはひどいな…」と感じる俳優さんも。
あくまでも私個人の意見です。
役にはまってた水原希子
CMや映画、バラエティでもよく見かける水原希子さん。
彼女が初めて出演した映画がこの「ノルウェイの森」でした。
本作をきっかけに、瞬く間に売れっ子になっていきましたね。
初出演とは思えない演技でもらい泣きしそうになったのをおぼえています。
今ではたくさんの映画に出演されていますが、私はこの映画の水原さんが一番好きです。
緑のはつらつとしたキャラクターも合っていて、はまり役でしたね。
レトロなファッションもよく似合っていました。
レイコ役が若すぎる
療養所に入ることになった直子が仲良くなる年上の女性・レイコ。
彼女を演じるのは、「ドライブ・マイ・カー」にも出演されている霧島れいかさん。
正直私は「レイコ役には若すぎる」と思いました。
原作ではレイコは「シワが似合う女性」と書かれているのに霧島さんはシワがないので、変えてほしくない原作の設定を無視された気分になったんですよね。
具体的に言うとレイコ役は夏木マリさんをイメージしてた。
自己陶酔する永沢
さて極めつきがワタナベの大学の先輩・永沢を演じた玉山鉄二さん。
永沢さんは非常に頭が良く、恋人がいるのに他の女の子と平気で寝る非情な男です。
人としては好きになれませんが彼のセリフは「名言」といえるものが多く、人気があります。
玉山さんはルックスは合っていましたが、セリフの言い方が自分に酔っているようにしか聞こえなくて、悪い意味で鳥肌が立ちました。
一番お気に入りのセリフ「自分に同情するな」を言われた時は「もうやめてくれ…」って思ったよ…。
「ノルウェイの森」の評価
「ノルウェイの森」を観た他の方はどう思ったのか。
高評価・低評価、それぞれ見ていきましょう。
高評価
高評価のレビューでは
- 映像が美しい
- 松山ケンイチが役に合ってた
- 松山ケンイチと菊地凛子の演技が良かった
といった声が多かったです。
原作にもあった出口のない雰囲気はよく出ていたと思います。
物語全体に漂う喪失感と閉塞感を表した音楽も素晴らしかったです。
音楽を担当したのはイギリスのロックバンド・レディオヘッドのメンバーであるジョニー・グリーンウッド。
「ノルウェイの森」は第7回ドバイ国際映画祭で最優秀作曲賞を受賞し、監督も絶賛していました。
映画はアレだったけどサントラはちょっと欲しいと思った。
ちなみにレディオヘッドは村上春樹さんの「海辺のカフカ」に登場するので、ハルキストとしてはうれしい起用でしたね。
低評価
低評価のレビューでは「そもそも映画化するべきじゃなかった」という意見が多く見られます。
これに関しては私も同意見で、映画化すると聞いた時も「はぁ…あれを?」と思いました。
小説を読んでいる時はなんとも思わなかったのに映像になると違和感しかない展開の連続で、「小説の映画化って難しいんだな…」と。
Twitterではこんな意見も。
原作を読んでいてもワタナベくんがちょっとチャラく見えるんですよね…。
「あの子がだめになったから今度はこの子にしよ~」って感じに見えたね、と一緒に観に行った友達とも話しました。
キズキくん草葉の陰で泣いてるぞ…。
小説だと彼の苦しみや揺れる心情に寄り添えるんですけどね…。
まとめ
映画「ノルウェイの森」のご紹介でした。
村上春樹さんの原作を読んだ時は受け入れられたのに、映像になると違和感を感じる部分があったり、イメージと違うキャストが気になったりと、観ていてもやもやしましたね。
映画全体がひどい出来だったかというと、そこまでではないのですが、そう感じてしまう部分はあります。
水原希子が好き
原作の雰囲気が好き
レディオヘッドのファン
という方にはおすすめです。
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イラストキネマのオーナー、サオリでした。
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