こんにちは!
イラストキネマのオーナー、サオリです。
ご来館ありがとうございます。
映画化が発表された時から話題になった「ヘルタースケルター」。
「見たいものを、見せてあげる。」
このキャッチコピーが印象に残る予告編で、公開前から期待を集めていました。
伝説的同名漫画が原作の本作はおもしろいのか?
観た人のレビューや、原作との違いについてもご紹介します。
映画「ヘルタースケルター」は沢尻エリカがとにかくすごい
「ヘルタースケルター」といえば、沢尻エリカさんの映画復帰作として話題になりました。
原作は岡崎京子さんの同名漫画です。
「リバーズ・エッジ」や「ジオラマボーイ・パノラマガール」も映画化されるなど、彼女の漫画は今でも根強い人気を誇っています。
その中でも「ヘルタースケルター」は第7回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞、第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞という快挙を成し遂げた、伝説的な漫画です。
岡崎さんは1996年に交通事故に遭われてから執筆活動を行っていませんが、映画化に際してコメントを寄せていました。
主人公は誰にも言えない秘密を抱えた芸能界のトップスター・りりこ。
「りりこ役には沢尻エリカしかいない」と蜷川実花監督がオファーしたのも頷けるはまりっぷりでした。
トップスターの気持ちなんてわからないはずなのに、苦しさや恐怖を自分事のように感じたのは沢尻さんの演技あってのことだと思います。
記者会見では沢尻さんが「その質問おかしい」と記者の質問を一刀両断する一幕も。
桃井かおりが場を和ませるのほっこりする。
あとなんといっても、
沢尻さんがやっぱりかわいい。
「やっぱり」がつくんですよ。
画面に沢尻さんの顔が映る度「かっわいー…」と見惚れてしまいます。
キャストが豪華すぎる「ヘルタースケルター」
沢尻さん以外にも、寺島しのぶさん、窪塚洋介さん、水原希子さん、綾野剛さんなどなど、とんでもない豪華キャストが集結している「ヘルタースケルター」。
メインキャストはもちろん脇役まで全員役にピッタリはまっていて、蜷川実花さんのキャスティング力のすごさを実感します。
中でもりりこが所属する事務所の社長を演じた桃井かおりさんは「あ~そうそうこの社長ってこういう人だよね~!」と納得の一言でした。
でもあえて個人的ベストキャスティングを挙げるなら、りりこと枕営業する偉い人役の哀川翔さんですね。
序盤にちらっと出るだけの役なんですけど、そういう細かいところもきちんと作りこんでるの、好きです。
「ヘルタースケルター」映画と原作の違い
映画「ヘルタースケルター」のおおまかなあらすじは原作と同じで、いわゆる“改悪”と言われるレベルの違いはありません。
モノクロの原作に蜷川実花色を着色したような出来で、それが良く映るか悪く映るかは蜷川さんの写真や映像が好きかどうかによると思います。
それでは原作と違った・変えてほしかった?ところを見ていきましょう。
りりこの名言
実はりりこには妹がいて、自分の見た目をコンプレックスに感じています。
「お姉ちゃんは強いから、きれいになったんだよ」と言う妹に、りりこは言います。
「きれいになれば強くなれるんだよ」
原作にはないこの名言に、“きれい”と“強い”は切り離せないんだと気づかされました。
「かわいくないから目立たないようにしよう」とか「肌の調子がいいからオシャレしよう」とか、私は自分のルックスによって行動を制限することがあります。
それがいいか悪いかはともかく、着たい服を着たり好きなように振舞ったりするためには自信が必要で、自信を持つにはきれいでいることが必要なのです。
きれいでいることは多くの女性にとって出発点で、それが苦しい時もあるけれど女だけが持てる強さであると、このセリフが語ってくれていると感じました。
本当は見た目に関係なく好きな服着て自由に行動していいはずなんですけどね…。
このセリフに胸打たれた女子は大勢いるはずで、自分でも気づいていなかった「きれいになりたい理由」を気づかせるのは、さすが蜷川さんです。
大森南朋がポエミー
物語で大事な役割を担う麻田検事を演じるのは大森南朋さん。
麻田検事は原作でも詩的な物言いをするキャラクターでしたが、映画だとさらに拍車がかかっていました。
どうしよう…大森さんの言ってることが1ミリも理解できない…って思ってたの、私だけじゃなかった!
大体の女子が「好き」って言う大森さんがこう言われるぐらいなので、ここは原作とちょっと変えてほしかったです。
過剰な濡れ場
映画「ヘルタースケルター」といえば沢尻さんが脱いだことでも注目を集めましたね。
原作でも過激なシーンは多々あり、それを避けて映画化はできないとは思っていました。
ですがそれにしたって濡れ場が長い上に多いんですよね…。
もちろん必要な場面を取捨選択しての結果なのでしょうが、「そんなに必要だったか…?」と疑問を感じずにはいられませんでした。
選ぶならどっち?
原作が伝説的漫画ともなると比較されてしまうのは仕方ないと思います。
私は蜷川さんの熱心なファンではありませんが、映画についてはおおむね好印象です。
沢尻さんの演技力のすごさを見せつけられましたし、女性全員に響くであろうセリフに心の中で拍手を送ったぐらいでした。
ですが原作を初めて読んだ時のインパクトがあまりにも強すぎて、それを上回ることはなかったな…というのが正直な感想です。
どのくらいインパクトがあったかというと、ページをめくるたび心臓の鼓動が速くなって「あの時は自分と手にしていた漫画しかこの世に存在していなかった」と言い切れるぐらい漫画の世界に入り込んでいました。
「原作のスピード感って凄まじかったんだな」と映画を観終えて最初に思ったのをおぼえています。
そういう理由で、私はどう~しても原作漫画に軍配が上がるのです。
「ヘルタースケルター」のレビュー
映画「ヘルタースケルター」は賛否両論分かれた映画だったと思います。
高評価・低評価それぞれのレビューを簡単にまとめてみました。
高評価
- 蜷川さん、映画の構成がうまくなった気がする
- 沢尻エリカがはまりすぎてて次に演じられる役が思いつかない
- 蜷川実花さんの世界観とヘルタースケルターの世界観がぴったりだった
蜷川さん特有の世界観や、沢尻さんの演技が評価されていることがわかります。
低評価
- ワンカットが長いし伝えたいことがわからなかった
- 映画というよりただ可愛い映像を見る時間だと思った
- 観客が見たいものではなく、蜷川実花の見たいものを見せられている気がした
伝えたいことがわからない、蜷川さんの作風が強すぎる、と感じる方はやはり低評価になるようです。
まとめ
映画「ヘルタースケルター」と、原作との違いなどについてご紹介しました。
「原作が偉大すぎた」というのは否めませんが、それでも原作にかなり近づけていたと思います。
蜷川さんの作風に対する好き嫌いも評価に反映されていると感じました。
沢尻さんを筆頭とするキャスト陣の演技は目を見張るものがありますし、「あの漫画が原作の映画」としてではなく「一映画」として観れば楽しめます。
蜷川実花のファン
好きな俳優が出ている
原作を読んだことがない
原作に特別な思い入れがない
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イラストキネマのオーナー、サオリでした。
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