こんにちは!
イラストキネマのオーナー、サオリです。
ご来館ありがとうございます。
絵を描き始めると誰もがつまずくであろう人の描き方。
それをやさしく説明するバイブルが「人を描くのって楽しいね!」、通称「ヒトカク」シリーズです。
あなたが描いていて楽しければそれでいいのです。
だから今すぐ描きましょう。
優しい語り口が特徴のこのシリーズは、現在以下の3冊が刊行されています。
「人を描けるようになるにはどの本を買ったらいいですか?」という質問の答えに必ずといっていいほど挙げられる当シリーズ。
そのうちの1冊「マンガのための人物デッサン」を、イラスト初心者の私が実際に試してみてどうだったのか、正直にぶっちゃけます。
半年間続けた結果はこちら!
出版社 | 廣済堂出版 |
代表取締役 | 舩津雅弘 |
住所 | 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-3-13 M&Cビル7F |
電話番号 | 03-6703-096 |
メールアドレス | henshu@kosaido-pub.co.jp |
本「人を描くのって楽しいね!」の著者・中村成一さん
「人を描くのって楽しいね!」の著者・中村成一さんは、14歳から漫画家を目指し始めデッサンに没頭、8作目で入選します。
その後は家業のかたわら独学で絵を描き続け、2001年にサイト「人を描くのって楽しいね」を開設しました。
中村さんは「どこかに監禁されて絵を描き続けたい」と思うほど絵を描くのが好きなのだそうです。
出身はデザインの専門学校とのこと。
芸大・美大出身だったらそれだけで「別次元の人だ…」と思ってしまって本を手に取らなかったかもしれません。
芸大・美大に合格できるぐらいデッサンやりこんでそう。
インスタ、Twitterに中村さんのアカウントがないか検索してみましたが、公式マークのついているものは見つけられませんでした。
残念ながらSNSはされていないようです。
「人を描くのって楽しいね!」イラスト初心者が実際に使ったレビュー
「人を描くのって楽しいね!」は実際のところどうなのか。
「マンガのための人物デッサン」を買って使ってみたイラスト初心者の私がレビューします。
結論から言うと、挫折しました。
使ってみた期間は約3ヶ月、実践したページは51ページ。
この本は約160ページあるので、3分の1もいかずに挫折したことになりますね…。
挫折した一番の理由「難しい」
挫折した理由を考えてみたところ、
- 絵柄が好みでない
- 練習に飽きてしまった
- 好きなものを模写する方が楽しかった
などなどありますが、一番の理由は「難しいから」でした。
「人を描くのって楽しいね!」は簡単な板状のペラペラ君、やや厚みのあるゴム板君、などと段階を踏んで最終的にリアルな人を描けるようにする本。
人の描き方はもちろん、絵を描く前のウォーミングアップまで教えてくれるくらい親切です。
とはいえ、「それでも難しかった」というのが私の正直な感想。
ペラペラ君は最初の段階だけあって
「思ってたより簡単に描けた!これが描けるなら意外といけるのでは!?」
と思うのですが、当然ながら段階が進むにつれて難しくなります。
私はゴム板君の途中で、体に厚みを持たせる難しさについていけず挫折しました。
絵は上達した?
ちょっと描ける気にはなりましたが、頭の中で想像したポーズを描けるようにはなれず、見ないと描けないレベルにとどまっています。
というのも理由は明確で「練習量が足りなかったから」です。
ちなみに最後に模写した結果が以下。
練習量が足りなかったので「思ったほど上達しなかった」という当然の結果に終わりましたが、この本を実践して簡単な人体を描くことに抵抗がなくなったのは良かったです。
「人体」というと「骨格を意識して筋肉もつけて…」と描く前から頭でっかちになっていましたが、板状のペラペラ君を描くことから始めるので「こんな簡単に描いてもいいんだ!」と楽な気持ちで描けます。
簡単なペラペラ君とはいえ、「描けない」と思っていた人体をなんとなく描けたことによって自信にもなりますし、単純に楽しいです。
「ちゃんと描かなきゃ」とガチガチになってしまう方は、本書で緊張がほぐれると思いますよ。
おすすめの使い方
本書のおすすめの使い方は、本に描かれている絵をひたすら模写することです。
見本を見なくても描けるまで模写→次の段階に進む、を繰り返しましょう。
そうすれば時間はかかりますが、見違えるほど上達すると思います。
本に載っていないポーズを描いてみるのもいいですね。
私が挫折したのは充分練習をせずに次の段階に進んでしまったからなので、ここさえおさえておけば挫折する確率はグッと下がるかと。
本書の「はじめに」でも言われていることですが、結局は「継続」です。
絵は才能とかではなくて、継続すること、続けることが一番大切なのですよ!
人を描くのって楽しいね!マンガのための人物デッサン
挫折した私、耳が痛い…。
本の後半では腕や脚など、体のパーツについての描き方を詳しくレクチャーしているので、「腕の描き方がわからない」などとなった時に辞書代わりにも使えると思います。
無料で見れるサイトがある!
ヒトカクシリーズはどれも1冊1760円(税込)と、絵の指南本としては平均的な価格です。
とはいっても「途中で挫折しちゃったら…」と考えると買うのを躊躇しますよね。
本を買う前に、一度ヒトカクのサイトをのぞいてみるのがおすすめです!
そもそも本書はこのサイトの内容をまとめたもの。
本に書いてあることがそのまま載っているわけではありませんが、どんなふうに人を簡略化して描くのか説明されています。
サイトの緑色の丸いボタン「基本」や「頭部」などから見るのがいいでしょう。
手っ取り早く人体の描き方を知りたい!という方は、以下のページがおすすめです。
紫色の丸いアイコン「人物画2」 → 2 いかに簡単に効率よく描くか
ページ中ほどの水色の四角いアイコン「描こうよ!」 → 4.ペラペラくん3
正直見やすいサイトではないですが、無料で見れるので見て損はないと思いますよ。
「人を描くのって楽しいね!」の評価
私は挫折してしまった「人を描くのって楽しいね!」は、他の方にとってはどうだったのでしょう?
高評価・低評価の声をそれぞれまとめてみました。
高評価
- 人体を簡略化しているのでとっつきやすい
- 説明がわかりやすく、「描ける」という気になれる
- 焦らずゆっくり続けていたら本当に人が描けるようになった
「人の描き方がわからない」という初心者さんの口コミが圧倒的に多かったです。
初心者、再び絵を描き始めた人向けに作られたであろう本書は、
お茶を飲みながら楽しい時間にしよう
そのうち上手く描けるようになるに決まってるんだから
人を描くのって楽しいね!マンガのための人物デッサン
と中村さんの人柄が伝わってくるような優しい語り口で元気づけてくれます。
私は3分の1もいかずに挫折してしまいましたが、こうして励まされていなかったらもっと早くに挫折していたと思います。
「がんばれば描けるようになるかも」という気持ちにさせてくれるのは、特に初心者にとって大事なことです。
中身も評価されており、「一度手放したけど買い戻した」という方も。
やはり継続がなにより大事なんだな…と実感します。
低評価
- 急に難しくなるのでついていけない
- この本だけで描けるようにはならない。最終的にはデッサンが必要
- 前半:全身、後半:腕や脚などのパーツ、という構成なので、全身の時点で腕や脚が描けなくて困った
段階を踏んで人を描けるようになるはずが、「次の段階に進んだら急に難しくなった…」と感じた方が多いようです。
私もゴム板君の段階でついていけなくなってしまったため、この意見には共感しました。
当たり前ですが何回も練習しないと身につけられないので、練習ありきなんだなと。
あくまでも「マンガのための人物デッサン」なので、「骨格や筋肉も学んでリアルな人体を描けるようになりたい」という人には向いていないと思います。
人体を描く上で知っておいた方がいい筋肉について書かれているページはありますが、この知識だけでリアルな人体を描くのは難しいでしょう。
全身を描くステップで「手とか脚が描けない…」というのは私も悩まされました。
私は、全身を描くときは腕の長さや腰の高さといった全身のバランスに集中し、細かい部分は見本通りになるように描いていました。
最初から細かい部分も描き込みたい人は、後半の描きたいパーツの説明ページを参考にしつつ全身も描く、とすれば本書1冊でカバーできると思います。
上記のような意見もあるものの、Amazonでは低評価(星1つと2つ合計)は6%とかなり少なめ(2022年4月現在)。
私も挫折してしまいましたが買って後悔はしていませんし、良質な本であることがわかるので手放す気にはなれません。
まとめ
イラスト初心者による、本「人を描くのって楽しいね!マンガのための人物デッサン」のレビューでした。
挫折してしまった立場から「おすすめです!」と声を大にしては言えませんが、高く評価されている本書。
イラスト初心者
優しく励まされながら練習したい
「これさえあれば間違いない」な一冊が欲しい
上記に当てはまる方におすすめです!
初心者にもわかりやすく説明している良質な本なので、あとはいかに継続できるかにかかっています。
今回記事を書くにあたって久々にページをめくっていたら「またやろう…!」という気になりました。
無料相談受付中
「絵が上手くなりたいけどどうしたらいいか、わからない」
「イラストレッスンに興味があるけど、どれを選んだら…」
そのお悩み、ぜひご相談ください!
挫折・失敗の経験がある私が、あなたに合った本やレッスンをご紹介します。
- 今まで試した本やレッスン
- 気になっている本やレッスン
- 好きなイラストレーターさん
も教えていただけると具体的なアドバイスができますので、ぜひお書き添えください。
絵のご相談だけでなく、
- あの映画どうだった?
- この映画もおもしろかったよ!
といった映画のお話も大歓迎です!
どうぞお気軽にご連絡ください。
イラストキネマのオーナー、サオリでした。
コメント